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スペイン・アンダルシア地方のとある村にて
−村祭りの日(夜)−
(第1幕でルーカス夫妻にさんざんやられた代官は・・・)
代官の奸計
第1幕から日が暮れて、夜になりました・・・
村人たちは水車小屋(粉屋の家の近く)の空き地に集まり、楽しくセギディッリャ(穏やかなスペイン舞曲の一つ)を踊っています。
もちろん、その中にはルーカス夫妻も混じっています。
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<これが「三角帽子」の主要舞曲の一つ「村人の踊り」です。>
そして、宴もたけなわとなったところで、村人たちが踊り疲れて座っていたルーカスに向かって何か言い始めました・・・
(昔話に出てきそうな村人A(男))「お〜い!
ルーカスよ! 例のアレやってくれっぺ!」
(同じく昔話に出てきそうな村人B(女))「んだ、んだ!
得意のアレやってくんろ〜!」
「え〜 よせよ〜 まいったなあ・・・ アレをやると仕事に差し支えて・・・」
(奇抜な服装の村人C)「ルーカス君。キミは期待を裏切れない男だ。」
「誰が・・・ 全くいい加減にしろよ・・・」
(顔に傷跡のある村人D)「と、言いつつ立ち上がるルーカス君であった。」
一方でフラスキータも盛んに勧めました。
「あなた、やってらっしゃいよ!
ほら、みんな待ってるよ!」
(苦笑しながら立ち上がって)「しゃ〜ねぇ〜な〜」
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ルーカスはみんなの輪の中心に行き、上半身をビシッと固めたまま、足をあるリズムに合わせて、素早く機敏に動かし始めました。
そのリズムは一見素早く駆け足しているに思えますが、実は緩急や強弱をつけ、足音のみで見事なリズムを刻んでいたのです。
そして、村人たちが手拍子で会わせていく中、徐々に踊りのテンポが速くなり、ルーカスの動きは何かに取り憑かれたように徐々により激しくなっていき、そしてそれが頂点に達したと同時に村人たちの「オーレ!」のかけ声とともにぱたっとルーカスの動きが止みました。
ルーカスの十八番、舞曲ファルッカです。 |
<これが「三角帽子」の主要舞曲の一つ「粉屋の踊り」です。>
ルーカスの踊りのおかげで村人みんなは拍手台喝采、祭りの宴は大いに盛り上がり、さらにボルテージが上がろうとしましたが・・・
その時!
(ドン! ドン! ドン! ドーーン!)「!!!」
突然、どこかで聴いたことがあるようなリズムで荒々しく扉を叩く音が聞こえました。
村人みんなは突然のことにびっくりしました。
「・・・!! 運命はかくして扉を叩く・・・
って、誰だぁ!?」
ルーカスは扉をおそるおそる開けてみました。
すると! なんと、そこには不気味な姿をした、見覚えのない警官が2人が立っていました!
「ほう、罪人自ら我らを出迎えてくれるとは・・・」
「自首か・・・ よい心掛けだ・・・」
「おい! おまえら誰だ? なに言ってるんだ?」
「罪人ごときに名乗る名はない・・・」
「おまえに逮捕状が出ている・・・」
「何だと! いったい何でだ!? 俺は何もしちゃいねえ!」
「罪人は誰もが始めにそう言うのだ・・・!」
「逮捕状が出ている・・・ 理由はそれで十分だ!」
あくまで拒否するルーカスに謎の警官たちが襲いかかってきました!
「痛いんだよ! 離せ!
コノヤロー!」
「うるさい!」「だまれ!」
「チクショーォ!」
ルーカスは捕まえようとした警官たちの腕を振りほどき、扉の外に出ようとしました・・・が! |
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(ドスッッ!)「ウグッッ!」(ルーカス気絶して倒れる)
「フッ・・・ キミの考えが理解できないよ・・・
権力には従順に従うべきじゃないかね・・・」
扉の外には、これまた見覚えのない不気味な姿の警官らしき男が立っていました。手には警棒らしき物を握っています。
「さて・・・ 行くかね・・・」「ハッ!」「さあ、立て・・・
いつまで気絶している・・・!」(ルーカスの腹を蹴る)「ゴフッ・・・!
ウ、ウウッ・・・」
ルーカスが警官たちに連れ去られようとしていたその時、フラスキータが警官たちの脇に駆け寄ってきました。
「ちょっと! 待ってよ・・・! 私も一緒に・・・」「(警棒を目の前にサッと振るい)貴女はだめです!」「キャッ!」
ルーカスはついに警官たちに強制連行されてしましました。
夫が連行され悲嘆に暮れるフラスキータを横目に、すっかり萎えてしまった村人は皆トボトボと散っていきました。
フラスキータも仕方なく、トボトボと家路につきました。
どこからともなく、遠くから何かを暗示するかのように「ホトトギスの歌」が聞こえてきました・・・
夜鳴くしづどりの言うことには
夫婦の皆様、閂をちゃんとかけなさい
悪魔は眠らずに居りますぞ!
しづどりが鳴く
クックゥー クックゥー ・・・
− − − − −
そして、夜の9時頃になったでしょうか。
なんと、あの代官と(第1幕に出てきた)警官2人が、ルーカス夫妻の家にやってきました。
代官がフラスキータを我がものにせんとするためです。
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「あの〜・・・
お代官様、本当にやっちゃうんですか?」
「これって、いわゆる犯罪行為じゃ・・・」
「(自分の顔のセット具合を手鏡で見ながら)え〜い!
うるさい! だまれ!」 | 「ですが・・・
なぜ、そこまでして・・・」「あの夫人にそこまでご執心なのですか・・・?」
「そうです。何もルーカスをあの連中に逮捕させなくても・・・」「なぜです・・・?」
「(2人の方を振り向き)ええい、うるさい!
ワシの存在理由はいい女をモノにすることにあるのじゃ!
いいか、おまえたち、生きていることを証明せねば死んでいることと同じなのじゃ!
それに、ワシはいったんこうと決めると簡単には変えることが出来ぬタチで・・・
(カツン!) へっ? (石に躓いてズッコケる)
どぐべっ!」
「(代官を起こしながら)は、はぁ・・・」「(服に付いた土を払いながら)そ、そうなんですか・・・」
「そうとわかれば、おまえたちはここで見張りについておるのじゃ!」
と、訳の分からぬことを言って代官は2人の警官を道の途上で見張りに付かせると、自分一人でルーカス夫妻の家の方へ行きました。
| 「くっくっくっ・・・
フラスキータよ・・・ ついにワシのモノじゃ・・・
こちらには人質のルーカスもいるのじゃ・・・
哀れな歌姫がバカな革命家のために悪党に屈するのと同じようにのう・・・
(手鏡をなお見ながら)さて、エゲレスの紳士のように、わしも美しい婦人を前に”ふぁっちおん・ちぇっくぅ”とやらをしておくかのぉ・・・
ぐへっ、ぐへへへぇぇ・・・」 |
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と、バカ丸出しで自分に酔いしれ、暗い道の下をよく見もせずに歩いているうちに、どんどん道を外れて、小川の方に足が向いていたことに気が付かずに歩き続けました。
そして、ついに家の前に来た瞬間、感極まって・・・
「オーーー!
フラスキーターー! フィナルメンテ ミィーアー!」
(おおフラスキータ、ついにわしのものじゃ〜)
と、どこぞの時代劇でよく聞くような悪党のセリフを叫びながら駆け出したその瞬間・・・
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「あ゛ーーー!!!
マドレッ・・ぶくぶく・・・」
お約束通り、小川にハマってしまいました。
「(苦しそうにもがきながら)
アイユートォ・・・ぶくぶく・・・じゃなかった・・・ごぼごぼ・・・
たじげ・・ごぼぉ・・でけれ〜〜」 | さあ、これからどうなるのでしょうか・・・?
フラスキータは代官の手に掛かってしまうのでしょうか?
それとも・・・?
(以下「次へ」!)
一方、見張りに立たされていた2人の警官は・・・
見張りの警官たち
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